以前書いた記事「なぜスマホ表示に対応するホームページが必要なの?と聞かれたので話した内容をまとめてみた」にもあるとおり、検索エンジンの筆頭、Googleがスマホなどのモバイル端末の評価を重視するようになるということで問い合わせやご相談が多くなってきました。
9年間放置された自作のWebサイト…
市内の飲食店からもお問い合わせいただくのですが、今回のご相談は、その飲食店のオーナーとスタッフが自作したというWebサイトでした。
調べてみると2010年を最後に更新されてはいませんでした。仕事の合間にというわけにはなかなか難しいものがあったかもしれませんが、さすがに9年前というと言語やコンテンツ(画像なども含め)が古く、いずれブラウザがサポートしなくなる可能性が高いです。
相談当初、まったく同じ形でモバイル対応させてほしいとお話されていましたが、モバイルに対応させるには時間も手間もかかるので費用が大きくなりそうだ、また言語が古く現在使われていないものがあるので完全移行はできないとお伝えしたところ、見られなくなるのは困るし、でも費用はできるだけ抑えたいとおっしゃいます。
今回のお店とは違いますが、以前、スタッフに旅館のWebサイトを管理させていたら辞められてどうしようもなくなったと相談されたことがあります。
Webサイトの管理を完全にマニュアル化するか、引継ぎ体制を整えておかないと自社あるいは自店でWebサイトを継続して管理するのは難しいと思います。
以上の点から考えたこととお店側の要望を照らし合わせて考えていかなければなりません。
9年間放置されていたWebサイトをどうするか
まず、ご要望としては
- モバイル対応
- 開設後、自分で修正・追記したい
- ソフト購入などは考えていない
- 費用はできるだけ抑えたい
- ページ数はそれほど必要ない
- ドメインは今後の検討とする
というものでした。かなり厳しめ…というのが本音。
まず、Webサイトを新しくした後、自分で修正・追記したいという点。HTML言語を使って自分で書いていくというのはこの時点で消えます。
Webサイトを自分で修正したり追記したりするなら、WordPressなどのCMSを使うか、ホームページ制作サービスを使うか。
ドメインは現時点で取得する意思はないということだったので、CMSをインストールせずに使うことができるサービスを利用するか、ホームページ制作サービス(Jimdo やWixなど)を利用するかに絞られます。
CMSをインストールせずに使うことができるサービスを利用しても、ホームページ制作サービスを利用しても無料で利用する場合、サブドメインとなります。
たとえば、販促物でWebサイトのアドレスを掲載したとしてもURLが長いと(入力してまで見なくてもいいか)と思われてしまうことがあります。
そのことをお伝えしましたが、そこはいいということで。
操作しやすい「ペライチ」で1枚ページを作ることにした
で、どうやって新しいWebサイトをどうやって作るかという点ですが、いろいろ触ってもらった結果、オーナーの反応がよかったペライチを使うことになりました。
ペライチ の基本操作をお伝えしながら1枚ページを完成させ、現在公開しているWebページのデータを全て削除したうえでURL変更の挨拶文を入れたページを1枚作成させていただいて完了とさせていただきました。
- モバイル対応・・・ペライチ はモバイル対応なので〇
- 開設後、自分で修正・追記したい・・・〇
- ソフト購入などは考えていない・・・ブラウザ上で操作するだけなので〇
- 費用はできるだけ抑えたい・・・ペライチの無料プランを使ったので〇
- ページ数はそれほど必要ない・・・〇
- ドメインは今後の検討とする・・・△(本当はドメイン取ってもらいたかったけど…)
ペライチ は無料プランだと、作成できるページ数に制限(1ページ)がありますが、有料プランにすれば別にドメインを取得し、設定することもできるし、ページを複数作成することもできます。
こちらがお勧めしたい理由も話した上で相手が選択したものを優先するのもお仕事、なのかな
本当はドメインを取得してもらってCMSのひとつである「WordPress」を使って…とご提案したかったのが本音でしたが、Webサイトは開設して放置するのは適切ではありません。
もしこちらが代行したとしても継続できなければ意味がなく、スタッフはずっと勤めてくれると限らないので、オーナーご自身が継続して管理できるようにご提案したほうがいいなと思い、今回のご提案となりました。
Webサイトは公開して終わり、というわけではなく、始まりです。
いろいろ見直しながら見てくださる人にとって有意義な情報を提供していくのがWebサイトの役割です。
いわば、Webサイトはあなたに代わってインターネット上で営業してくれているようなもの。
情報を分かりやすくお伝えするにはどうしたらいいのか、また、情報を提供する側にとってどうすれば効率よく発信ができるかという点も制作者としては考えていかなければなりません。
いまの時代、情報を発信するツールはたくさんあります。何もWebサイトにこだわり続けることはないとも思います。納得したうえで何を使うのか、選択するための情報を提供するのもこの仕事に携わるひとりとしてやっていかなくちゃと改めて思うサポートでした。