「ねぇ、パワポ(PowerPoint)がないとスライドって作れないよね」と声をかけられました。「確かにスライド自体はパワポがないと作れませんが、スライドづくりの下準備くらいならWordがあればできますよ」というと、操作方法を教えてと言われて説明した内容を書いておきます。
プレゼンテーションに使うスライド。PowerPointがなければ作れない、ことはない
昔は、プレゼンテーション=PowerPoint一択なくらいの時代でしたが、今ではGoogleドキュメントで使える「Googleスライド」や、スマホやタブレットでスライドが作成できる「KeyNotes」もあるので、絶対PowerPointじゃなければならないというわけじゃありません。
とはいえ、プレゼンテーションを行うとき、プロジェクターなどで投影する必要がある場合は、スマホやタブレットだと接続できないことも多いので、パソコンで作業ができてオフラインでも使用できるPowerPointでスライドを作成する機会のほうがまだ多いような気もしています。
ただ、PowerPointはMicrosoft Officeすべてのパッケージに含まれているわけではないので、WordやExcelが使えるパソコンでもPowerPointがインストールされていないということはよくあることです。
そこで、Wordでプレゼンテーションの流れを作っておき、PowerPointがインストールされているパソコンでWord文書を読み込ませれば、一からスライドを作るよりは時間を短縮できます。
Word文書をPowerPointに読み込ませるには「アウトラインからスライド」を使用します。その流れについては下の記事を参照してください。
Word文書をPowerPointに読み込ませるなら、Wordでアウトラインを設定しておこう
Wordでアウトラインを設定するには、表示を「アウトライン」に切り替える必要があります。
Wordでアウトラインを設定する前に、スライドタイトルにしたいところや中身を意識して改行だけで文書を作成しておいてください。
文書全体が完成したら、アウトライン表示に切り替えて「アウトラインレベル」を設定していきます。アウトライン表示に切り替えるには「表示」タブをクリック→「アウトライン」をクリックします。
アウトライン表示に切り替えるとレベル調整ができるツールボタンが表示され、すべての文章が「本文」として設定された状態です。
では、1行目をスライド2枚目の「タイトルスライド」に読み込むため、「レベル1」の設定を行います。1行目にカーソルを置いた状態で、「本文」横の▼をクリック→「レベル1」をクリックします。
次の2行分はスライド2枚目の中身、「コンテンツ」です。この2行を同時に選択した状態で「本文」横の▼をクリック→「レベル2」をクリックします。
レベル設定が終わったら、「アウトライン表示を閉じる」ボタンをクリックし、アウトライン表示を閉じます。ファイルを任意の名前で保存し、Wordを終了します。
あとは、PowerPointからWord文書を「アウトラインからスライド」で読み込むだけです。
PowerPointがなくてもWordがあればスライドづくりの下準備はできる、のまとめ
PowerPointがインストールされていないパソコンでも、Wordがインストールされていれば、プレゼンテーションの流れ(シナリオ)を考えながら入力しておき、PowerPointがインストールされているパソコンでそのWord文書を「アウトラインからスライド」を使って読み込めば、スライドの土台はできあがるのでスライドを一から作るよりは時間を短縮できると思います。
あとは、見た目、見せ方をデザインやテンプレートなどを使って整えていきますが、その時に覚えておいた方がいいスライドマスターの使い方については別記事にまとめておきますので参考にしていただければと思います。

また、スライドに設定するフォントをいちいち変更するのが面倒、スライドに使用するフォントを統一させたいときに知っておくといいのが「フォント」設定。これも別記事にまとめておきましたので参考にしていただければと思います。
