Excelが苦手だという人に。Excelの何が苦手かによって見方を変えてみるといい、という話

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講師・インストラクター
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ある職場に出向いたとき。Excelで作ったファイルを前にふさぎ込んでいる(ように見えた)女性がいたので声をかけたところ、第一声が「Excelが苦手なんです!」と。

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Excelが苦手だ、という人は意外と多い

Excelは確かに普段使っているパソコンソフトの画面とは違う部分があるので、見た目から苦手意識を感じる人もいるかもしれません。

また、Excel=計算=数字=苦手と連想ゲームのように考えてしまう人もいるのかもしれません。

わたしは計算や数字が子どものころから苦手でした。今でもそれは変わらないのですが、Excel自体には苦手意識を持ってはいません。

むしろ、複雑な計算を自動でやってくれる、データの集計もしてくれる、おまけに見栄えのよいグラフも作ってくれる、わたしにとっては頼もしいソフトです。

そこで、Excelが苦手なんです!という彼女にこう問いかけてみました。「どういうところが苦手だと感じているの?」と。

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Excelを操作していて困ったことが起きた時の対処方法が分からないから苦手

数式を誤って削除してしまうのが怖い

彼女曰く、Excelには複雑な計算を行うための数式が入っていることまでは理解できているけれど、その数式を誤って削除してしまったら…と不安になってしまい、操作が怖いと。

そこで、数式が入っているセルを選択してもらい、Deleteキーで削除してみてもらいました。相当抵抗されましたが、大丈夫だからと言い聞かせ。Deleteキーで削除したあと、元に戻すボタンを伝え、クリックしてもらいました。すると、数式が復活しました。

実は彼女、元に戻すボタンを使ったことがなかったそうです。「数式を誤って削除してしまってもすぐに元に戻すボタンをクリックすれば数式を復活させられる可能性があるんですよ」と伝えると、少し表情が柔らかくなりました。

ただし、この元に戻すボタンはいつでも使えるという保証がないということ、操作を重ねてしまった後では戻すのが困難、または戻り切らないこともあるとお話しました。

セルの追加・削除をしたら表が崩れる

すると、このやり取りを見ていた隣の席の女性が「計算だけじゃないんです、何かを入れたり(たぶん、挿入)削除したりすると表がくずれてしまうんです」と。

確かに、Excelではセルや列、行の追加挿入、削除ができます。が、これもセルを選択する方法を間違えなければずれることは少ないと話をさせていただきました。

こういうときは、原本となるファイルをコピーしておき、普段触らないところにバックアップとして残しておくことで、万が一表が崩れてしまったときにはこのバックアップしておいたコピーファイルを使うということができるようにしておくことができます。

フォーマットが崩れたのを直すより、時間も手間もかからずに済みます。

Excelを我流で使いこなす人は意外と多い

Excelの基本操作を習得せず、我流で使われている人は意外と多く、そのファイルを作った人独自の作り方をされていることがほとんど。なぜこんなセルの使い方をしているんだ?と思ってしまうこともあります。

中には、これはExcelじゃなくてWordで作ったほうが表の崩れが少なくて済むんじゃ?と思うようなものもあります。

自分以外の人にExcelで作ったファイルを使ってもらうときにやっていること

いきなり作り始めない

仕事上、ファイルを作るには作ったあとにほしい結果がありますね。その結果をイメージできてからファイルを作り始めるようにしています。

逆算というイメージでしょうか。紙に書いてこの結果がほしいからこういうデータを入力して計算するのか、集計するのか、結果をどのように見せるのか、イメージを膨らませていきます。

ある程度形になったところでExcelを開き、ファイルを作成し始めます。データを入力してから計算あるいは集計しようとする人がいますが、意外と不要なデータを入力して表が大きくなり過ぎることがよくあるんです。

時には、集計や計算に必要なデータを入力すれば、自動的に印刷用のシートに転記されるようにしたり、数式が入ったセルをロックしたりすることもあります。

操作マニュアルを作る

また、別のシートにマニュアルを作ることもあります。これはファイルを使ってもらう人に操作方法を伝えるために作成するのが主な目的ですが、もう一つの目的として、客観的にそのファイルが目的の結果を求めるために無駄なく、効率よく動いているかを確認するために作ります。

今回、Excelが苦手だといった女性は、自分が誤ってセルに入っている数式を削除してしまうことを恐れていました。

Excelが苦手なのではなく、数式を削除してしまうのが怖いということ。Excelが苦手なんじゃないんですよね。これは苦手なのではなく苦手だと意識してしまっている。

もう一人の方もそう。自分が操作したせいで表が崩れたという経験が苦手意識を生んでいるんですよね。

生徒さんの中にもExcelが苦手だという人がいますが、数字が苦手な人もいますし、電卓やそろばんなら計算をちゃちゃっとできるけど、っていう人もいます。

Excelが苦手というわけではなく、思ったようにならないから苦手だと感じてしまう。

Excelの授業をする前は嫌そうな表情をされる人が多いけれど、授業が終わるころには「できそう」という声が多くなります。

それは基本的な事柄を学んで、何かが起きた時の対処方法が分かっていればハードルが下がることってよくあることなのです。

苦手だからやらない、という選択肢を取ることもできますが、そういう経験があって、問題を解決する手段を知った。問題が起きた原因も分かっている。

次からは問題が起きた原因をやらなければいいし、もし起きたとしても労力をかければ解決することができる、ということです。

労力がかかったから苦手なことだと思うのは違う、と思う

個人的な考えだと断って書きますが、問題を解決するのにかけた労力が大きいからといって苦手だと決めつけるのは違うような気がします。かけた労力=苦手度ではないと思うのです。

誰でも慣れないものには労力がかかってしまいます。

仕事をし始めたころは誰でも慣れていない。パソコン操作も同じです。新しいファイルもそうだし、新しいソフトを使うときには慣れていないからいつもより時間がかかるし、頭も使います。

何度も間違ったり失敗したりしながら経験を蓄積し、問題解決の方法を知っていくなかで慣れていきます。慣れないうちは他者の力を借りることもたくさんあります。叱られることもあります。出来ない自分が、覚えられない自分が嫌になることもたくさんあります。

他者の力を借りなければできない自分が恥ずかしい、そう感じることもあります。

こんなこともできないのかと呆れられたり笑われたり、陰で文句を言われたりしているんじゃないかと疑心暗鬼になることもあります。

でも、そこから先どうするか、は自分で選ぶことができます。

苦手だと感じても、苦手「だけど」できるように努力することも、苦手「だから」やめる・しない・誰かにお願いすることも自分で選ぶことができる、と思います。

苦手「だから」「だけど」。どちらを選ぶかでその後は変わる、と思う

わたしも苦手が多いので、心砕けそうなことはたくさんあります。不器用なので仕方ないのですが。それでもやってみると「やれる」こともあるし、苦手だから頑張って覚えようとしたことがあったので、パソコン操作が苦手だと思う人の気持ちもわかる。苦手は決して悪いものでもよくないことでもない、と思いたいので記事にしてみました(完全に自分に言い聞かせていますね)。

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