Wordで作成したものをPDFで書き出す(保存)する際、【ファイル】をクリックし、「Acrobat PDFとして保存」を選択すると「要求を完了できませんでした。Adobe Acrobat ライセンスは有効期限が切れているか、認証されていません。Adobe Acrobatを起動してみてください」と出てPDFの書き出しを完了することができないと問い合わせがありました。
ライセンスの有効期限が切れているとありますが、Adobe CC(サブスクリプション)の支払いはできているとのこと。Adobe CCを起動してもらってログインできているか、ライセンスの有効期限に問題はないか確認してもらったところ問題はありませんでした。
この記事では、WordやExcelなどAdobe製品以外でPDF書き出し時に「要求を完了できませんでした。Adobe Acrobat ライセンスは有効期限が切れているか、認証されていません。Adobe Acrobatを起動してみてください」と出た場合の対処法について書いていきます。
Wordの「Acrobat PDFとして保存」でPDFの書き出しができないときの対処法
Adobe Acrobatから一旦サインアウトして終了。再度、Acrobatを起動しログインしてみる
メッセージにあるように、Adobe Acrobatを起動してみます。Acrobatの画面右上にある〇にクリックしてサインインしているかを確かめてみたところ、アカウントでサインインしていることが確認できました。

一旦、サインアウトしてAcrobatを終了、再度、Acrobatを起動してサインイン。
このまま、Wordの画面に戻り、「Acrobat PDFとして保存」をクリックしてみると、PDFとして書き出しができるようになります。
通常はこの再サインインで「Acrobat PDFとして保存」でPDF書き出しができるようになるのですが、今回はうまくいきませんでした。
PDFとして書き出すだけならWordの「エクスポート」でも可能
時間がないとのことだったので、Wordのエクスポートを使ってPDFに書き出す方法をお伝えしました。
Wordの「ファイル」をクリック→「エクスポート」をクリック、「PDF/XPS ドキュメントの作成」をクリック→「PDF/XPS ドキュメントの作成」ボタンをクリック

デスクトップなどに保存するようにお話すると、無事、PDFに作成することができました。
PDFとして書き出す(保存)することができたのでよかったのですが、なぜ、ライセンスが認証されていないとか有効期限が切れているなどと出てくるのかが気になります。
Excel、Word、PowerPointファイルをPDFに変換できないことはよくある?
調べてみると、「Excel、Word、PowerPoint ファイルを PDF に変換できない場合の対処について | Acrobat DC」というページを見つけました。
Acrobat DC を利用している環境で Office 製品から PDF に変換する際に以下のメッセージが表示され、PDF に変換できない事象を確認しております。
引用元 Excel、Word、PowerPoint ファイルを PDF に変換できない場合の対処について | Acrobat DC
1の「Officeのストアアプリ版をご利用いただいている場合」を読むと、以前は「Acrobat PDFとして保存」が問題なくできていた場合は2のAcroTrayのプロセスの影響から確認するようにあります。
問い合わせいただいた方に上の操作をしてもらったところ、Wordの「Acrobat PDFとして保存」が使えるようになりました。
このacrotray.exeとは、Adobeソフトをインストールすると実行されるようになるもので、Adobeソフトをインストールしているパソコンで右クリックをすると出てくるショートカットメニューにAdobeソフトのショートカットが出てくるようになる、というのが主な動きのようです。
WordやExcelなどのMicrosoft Office製品上でPDFに書き出そうと「Acrobat PDFとして保存」を選択しても「要求を完了できませんでした。Adobe Acrobat ライセンスは有効期限が切れているか、認証されていません。Adobe Acrobatを起動してみてください」とメッセージが出てPDFとして書き出すことができないときは、Acrobatを起動、サインアウトして終了。再度、Acrobatを起動しサインインしてみてどうかを試してみてください。
PDFとして書き出したいだけなら、Wordの「エクスポート」を使うとPDFとして保存できると思います。