年賀状のシーズンになりました。今回のご相談は年賀状作成ソフトのひとつ、筆まめに関連するご相談です。デスクトップの筆まめのアイコンが真っ白になってダブルクリックしても筆まめを起動させられなくなったと相談がありました。
デスクトップにあったアイコンが真っ白になっている?!
パソコンを起動させ、デスクトップ上のアイコンを確認しました。
「筆まめ」という名前が付いたアイコンが真っ白。ダブルクリックしてもソフトが削除されたというようなエラーが表示され、筆まめを起動させることができません。
真っ白なアイコンになってしまった理由
Windowsのパソコンにインストールされているソフトへのショートカットやファイルを表すのは「アイコン」。たとえば「w」がついたアイコンをダブルクリックすると「Word」が起動するといったように、目で見て何が起動するのかが分かるようになっています。
その「アイコン」が真っ白になっているということは、関連付けられているソフト(またはアプリ)がそのパソコンにはインストールされていないということ。
今回の事例だと、そのアイコンは「筆まめ」を起動するためのショートカットなのでそのパソコンに「筆まめ」がインストールされていないということになります。
でも、おかしいですよね。
ショートカットアイコンなのですから、本来ソフトまたはアプリがインストールされているからこそ作れるものです。「筆まめ」というソフトがインストールしてあるからデスクトップにショートカットアイコンが作られているわけです。
ということは、「筆まめ」がアンインストールされ、現在このパソコンにはインストールされていないということになります。
真っ白になってしまったアイコンの正体を知るためにパスを調べる
そこで、真っ白になってしまった「筆まめ」のアイコンを右クリックし、プロパティからパスを調べてみました。するとパスの中に「筆まめMOOK版」という文字が…。
ピンときました。
実はこのパソコン、相談に持ち込まれる前にWindows10のアップグレードを行い、OSがWindows7→Windows10になっていました。
Windows10へのアップグレードを行う際、今までインストールされていたソフトの中でWindows10で動作が確認できないソフトは削除されてしまいます。
Windows10で動作確認ができていないソフトの中にこの「筆まめMOOK版」が含まれていたというわけです。
年賀状作成ソフトが削除されてしまったら、住所録のデータも削除されるの?
年賀状作成ソフトで作成した住所録のデータは消えてしまったのかというと、実はそうではありません。ソフトは削除されてしまいますがデータは残っています。
というわけで「ドキュメント」内にある「筆まめ」フォルダを開いて住所録データが残っているかを確認してみました。
データはあったのですが、おかしいんですよね…。というのも更新日付が2009年なのです。もし、昨年も同じ住所録を使って印刷を行ったのであれば、昨年の更新日付になっているはず。
もう一度、「ドキュメント」フォルダに戻ってみると、「筆王」というフォルダがありました。(もしかしたら筆王で作成したのでは?)と思い、「筆王」フォルダを開いて住所録データがないかを探してみると見つかりました!
「筆王」フォルダの中にあった住所録データを開いてみると、筆王が起動し、住所録が開きました。相談者に確認していただくと「これです!」と。大変喜んでいただけました。
どうやら、筆王で住所録データを作って年賀状を作成していたのですが、ある時、本屋さんで見つけた筆まめのMOOK版を購入し、年賀状の裏面を印刷する際、同梱されていた「筆まめMOOK版」のソフトをインストールしていたようです。
おまけにデスクトップに置いてあるショートカットアイコンは筆まめしかありません。つまり、毎年使っていたのは「筆王」だったのに、デスクトップに置いてあるショートカットアイコンが真っ白で目立っていたため、筆まめで作成していたと勘違いしてしまった、というわけです。
デスクトップにある真っ白になってしまった「筆まめ」のショートカットアイコンは削除し、「筆王」のショートカットアイコンをデスクトップに置くことで、従来から使用している筆王が開くようにしました。
Windows10でデスクトップにソフトやアプリのショートカットアイコンを置くには、スタートボタンをクリック→ショートカットアイコンを作成したいソフト(またはアプリ)の名前にマウスポインタを合わせてデスクトップ上にドラッグします。
「リンク」という吹き出しが表示されたらマウスから指を離します。
▽が付いているソフト(またはアプリ)は、クリックすることでソフトの中身が確認できますので、そちらをドラッグするようにしてください。
デスクトップにあるショートカットアイコンからソフトが起動できない、のまとめ。
今回は、インストールされていた「筆王」以外にMOOK版の「筆まめ」をインストールしたことで起きた勘違いでしたが、メーカー製のパソコンの中には年賀状作成ソフトが複数インストールされていることがあります。
もし、年賀状作成ソフトが複数インストールされていると、間違って起動してしまうこともありますので注意してくださいね。
また、アイコンが真っ白になってしまったときは、そのソフトやデータファイルを開くために必要なソフトがインストールされていないということなので、必要なソフトを入手する必要があります。
ショートカットアイコンとは
それから、アイコンの中には矢印が付いているものがあります。この矢印がついたアイコンのことをショートカットアイコンと呼びます。
ショートカットアイコンの役割は、通常ソフトやアプリを起動するためにはスタートメニューをクリックし、ソフトやアプリの一覧から起動させたいソフトやアプリをクリックしなければいけないところを、アイコンをダブルクリックするだけでソフトやアプリを起動できるものです。
ショートカットアイコンというのは簡単に言うと「ソフト(またはアプリ)を起動するための近道」のようなもの。ショートカットアイコンを削除してしまってもソフトやアプリが削除(アンインストール)されることはありません。
年賀状作成ソフトで作成した住所録はバックアップを忘れずに
最後に、年賀状作成ソフトで作成した住所録は、その住所録を作成したソフトでなければ直接開くことはできませんが、同じ年賀状作成ソフトであればバージョンが違っても直接開くことはできます。
万が一に備えて、住所録データはバックアップしておくことをお勧めしています。
別の年賀状作成ソフトで作成した住所録でもExcel形式でエクスポートできれば大丈夫
パソコンを買い替えるなどしたときに、違う年賀状作成ソフトがインストールされていたら、今まで使っていた年賀状作成ソフトからExcel形式でエクスポートし、新しいパソコンにインストールされている年賀状作成ソフトにインポートすることができます。
