かれこれ何年になるか、在宅でPC仕事をするようになってつくづく思うのは、環境づくりの大切さ。
視力が低下するのは在宅であろうと外勤であろうとPCを使っていればよくあることですが、部屋の明るさであったり画面との距離であったりを工夫することで快適な環境というのは作ることができます。
VDT作業ガイドラインを知っていますか?
VDTとは、「Visual Display Terminals」の略、厚生労働省ではパソコン周りの環境を整えていないことが作業者にストレスを与えたり、身体的負担がかかったりすることがないようにとガイドラインを示しています。
VDT作業ガイドラインでは、「明るさ」、「姿勢」、「時間」に分けて示されています。
PC作業を行う部屋やディスプレイの明るさに注意しよう
まずひとつめの「明るさ」。明る過ぎず暗過ぎず、明暗の差が激しい環境は適さないとあります。たとえば、窓。外からの日差しが明る過ぎる場合はカーテンなどで日差しを遮るようにとあります。
また、部屋の照明については、照明がディスプレイに映りこまないようにする、ディスプレイの明るさを調整するなどが示されています。
在宅でのPC作業といっても資料を見たりメモを書いたりすることもあるので、ディスプレイと手元の明るさに差がないようにともありました。
PC作業時の姿勢に注意!
ふたつめの「姿勢」。PC作業を行う際、目とディスプレイの距離は40~60センチ程度になるように調整します。
キーボードは移動可能なものが好ましいとありましたが、ノートパソコンの場合はそれが難しいですよね。
別売りのキーボードを使うことで目とディスプレイの距離を調整したり、大きなモニターを別に置いてそちらに画面を映したりするのもいいのかもしれませんね。
あと、ノートパソコンに関しては傾きを変えられるようなものがありますので、それを使って、角度を調整することで猫背にならないようにすることもできます。
あとはPCを置いている机。机の高さは調整できないですが、椅子なら高さを変えられるものがありますし、キャスター付きの椅子を使うことで移動可能にしておくのもよいらしいです。
ちなみに、机にPCを置いて椅子の背もたれにしっかりと背中をつけた状態で、足の裏全体が床につくように椅子の高さを調整し、キーボードを操作しているとき、肘が90度~110度くらいの曲げになるようにすると疲れづらくなるようです。
椅子を調整しても床に足の裏全体がつかないようなときは踏み台のようなものを使うといいらしいです。
これに関しては実体験があって。依頼があった職場に伺ったとき、PCが置いてあった机の高さが調整できない上、椅子の高さも調整できない状態で。少し気にはなったのですが、そのまま作業を続行(2時間程度)し、作業が完了して立ち上がろうとしたとたん、足の血の気が引いたような感覚になり、立ち上がれなくなってしまいました。
恐らく、上に書いたようなことが整っていない環境であった上に、次に書く「作業時間」を守らずに作業に没頭してしまったこと、その日は3月にも関わらずものすごく冷える日だったので、血流が悪くなってしまったのではないかと思われます。
連続して作業する時間は1時間程度。集中力が切れます…
最後は、上にも書いた「作業時間」です。作業のきりのいいところまで、とつい画面を見続け、キーボードやマウスを操作し続けてしまいがちですが、1時間に10分程度はPCから離れて体を動かしたほうがいいとされています。
以下のサイトにて、作業時間を管理するツールの比較が紹介されていました。シェアさせていただきます。
参考 タイムトラッキング(時間管理)ツール比較まとめ【2019年最新版】:アプリを使って時間を有効活用しよう|Team Hackers
在宅勤務や在宅ワークでPC作業を行うときはVDT環境を整えよう
現在、コロナウイルス感染拡大を予防するため、できるだけ出勤を避け、在宅勤務を、と言われています。
やはり、会社というのは社員が作業しやすいようにある程度の環境を整えてくれていますが、自宅だとそうはいきませんよね。そもそも、自宅は仕事をする場所ではありませんので、その環境を自分で構築しなければなりません。
在宅勤務というとツールをどう使うとかセキュリティとか、社員どうしのコミュニケーションとか、さまざまな「課題」がありますが、それに加えて上に書いたような「VDT作業ガイドライン」を参考に家庭の環境を在宅勤務に適した環境にしていくことも、合わせて考えてもらえればと思います。